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アイスブレイクに適しているコンセンサスゲーム一覧!楽しんでできるのはどれ?

目次
どのようなワークショップでも、初めて顔を合わせるようなシチュエーションで行う場合、どうしても参加者同士で遠慮してしまい、満足のいく学びが得られないこともあるでしょう。ビジネスワークショップの一つである「コンセンサスゲーム」はチームを組んで、その中でディスカッションをするのがメインのアクティビティです。
コンセンサスゲームのなかには、ワークショップの最初に行うことで「アイスブレイク」の役割をしてくれるものもあります。ここではアイスブレイクに適したコンセンサスゲームについて、そしてコンセンサスゲームとはどのようなアクティビティなのかについて詳しくお話しします。
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コンセンサスゲームを活かせるシーン
コンセンサスゲームを活かせるシーン、シチュエーションは「チームビルディング」関連のアクテビティ・ワークショップでしょう。
コンセンサスゲームの特性である「ディスカッション」がチームメンバーの結束を高め、その後の学びをより高いレベルに引き上げてくれます。
チームビルディング・ワークショップ
チームビルディングとは、チームメンバーの能力をお互いが把握し合い、与えられた目標を達成できるチームを形成する行動のこと。チームビルディング・ワークショップとは、チームビルディングをより効率よく、より高いレベルで達成するための学びの場、アクティビティです。
コンセンサスゲームは「ディスカッション」が重要なアクティビティ。ディスカッションを行うことで、合意形成がいかに大変なことなのかを体験してもらうのが目的です。ディスカッションにはルールが設けられ、参加者はそのルールにしたがってディスカッションを行わなくてはなりません。
このディスカッションをルールに則って行うことで、チームビルディングに必要なことは何なのかを学べます。
アイスブレイクに行うことでその後の学びがスムーズになる
コンセンサスゲームをアイスブレイクに行うことで、その後のビジネスワークショップで得られる学びや気づきはよりスムーズになることでしょう。
初顔合わせの参加者同士が自分の意見を出し合い、相手を否定せずにメンバーから出された意見を上手にまとめる……聴く力や発信する力はもちろんですが、思いやりの力なども強化できますし、なにより参加者間の人間関係をより強固なものにできるでしょう。
チームで行うアクティビティを成功に導くにはファシリテーターの力だけではなく、参加者のモチベーションや人間関係も重要なのです。
コンセンサスゲームがチームビルディングに適している理由
なぜコンセンサスゲームがチームビルディングやアイスブレイクに適しているのでしょうか。ここではその理由についてお話しします。
複数人で楽しめる
グループワークのゲームですので、複数人で楽しめます。アクティビティといっても、やらされているゲームに「楽しさ」はありません。楽しみながら「学び」や「気づき」を得られるのがワークショップアクティビティです。
コンセンサスゲームは一人ではなく、複数人で行うアクティビティです。そのため、チームメンバーとのコミュニケーションが重要になります。一人で行うアクティビティの場合、自分とファシリテーターという関係でしか気づきを得られないため、ゲームの主旨を理解していないと、学びや気づきを得られないこともあるのです。
複数人で行うアクティビティの場合、自分以外のメンバーとコミュニケーションを取りながら、ほかのチームメンバーの考え方や価値観を知れるものが多いです。「三人寄れば文殊の知恵」ということわざにもあるように、一人よりも二人、二人よりも三人で考えたほうが得られる学びや気づきが多くなるでしょう。
和やかな雰囲気でプレイできる
ディスカッションと聞くと、どうしても殺伐とした雰囲気で論争を交わすようなイメージがあるかもしれません。しかし、コンセンサスゲームでは「相手の意見を否定しない」というルールがあるため、すべてを肯定しなくてはなりません。
たとえその意見が自分の考えとは違っていたとしても「視点を変えるとそういう見方もできる」といった新しい発見もできるでしょう。論争が起こらないディスカッションであれば、殺伐とした雰囲気にはなりません。すべてを肯定されるため、個人個人の考えが尊重されていると感じて、和やかな雰囲気でゲームをプレイできるのです。
集団行動で必要なスキルを身につけられる
集団行動で必要なスキルは業種によっても異なりますが、もっとも重要なのは「1+1=2」ではなく「1+1=∞」の結果を生み出す力です。
集団(チーム)として活動する際、それぞれのメンバーがもつスキルや能力を適材適所に発揮することが集団行動では重要です。チームで最高の結果を出すためには、チームメンバーの一人だけが優れていても達成できません。メンバー全員がそれぞれの役割を理解し、目標や目的に向かって一緒に進んでいくことが重要なのです。
コンセンサスゲームは、チームメンバー全員の合意をもとにゲームを進めていくことが求められるアクティビティです。そのため、自分が自分がという心理状況ではゲームをクリアできません。一人ひとりがチームの一員として、それぞれの強みを発揮しながら、チームメンバー全員の合意を得なくてはならないのです。
ゲームを進めていくうちに、合意形成のなかで集団行動に必要な「聴く力」や「まとめる力」といったスキルが身についていくでしょう。自分に足りない「集団行動で必要なスキル」が身につけられることこそ、コンセンサスゲームがチームビルディングに適している理由です。
楽しみながら学べるコンセンサスゲーム7選
コンセンサスゲームといってもさまざまな種類のゲームがあります。ここでは、楽しみながら学べるコンセンサスゲームを7つ紹介します。
1.ジャングルサバイバルオンライン
ジャングルで遭難したときの脱出法などを考えていくゲームです。船にある積み荷に優先順位をつけて運び出し、その積み荷を抱えながらジャングル内を通って近くの村へ向かわなくてはなりません。ジャングルの中で生き残るための最善策をディスカッションします。
このコンセンサスゲームは、ユニークな設定で行われるのが特徴です。普通の人であれば、ジャングルの中でサバイバルする経験はまずないでしょう。想像力を働かせながら、チームメンバーのコンセンサスを得ることが重要になります。自分の経験や見聞きしたことを根拠にしながら、メンバーに説明する論理力が試されるゲームだと言えるでしょう。
コンセンサスゲームの資料ダウンロードはこちら2.たどり着け!帰宅困難サバイバルオンライン
帰宅困難な状態になったときに、どのような対処法をすべきか考えるゲームです。災害時に帰宅するために必要な物資に優先順位を付けることが目的です。
楽しむだけのアクティビティではなく、実生活にも役立つような内容のゲームになっています。企業の防災研修やリスクマネジメント研修のアイスブレイクとしても活用されています。
帰宅は個人レベルの問題ですが、グループで帰宅する場合にはチームメンバー間で合意を得なくてはなりません。個人の主観で優先順位1位と考えた物資があっても、ほかの人から見るとそうでないことも多いでしょう。いかに全メンバーを納得させられるか、根拠を示せるかがゲームのポイントになります。
コンセンサスゲームの資料ダウンロードはこちら3.NASAゲーム
宇宙業界で有名なNASAがつくったゲームです。月面探査のメンバーとして宇宙船に乗って月に向かいますが、途中で宇宙船が故障し、母船がある本来の目的地から遠く離れた位置に不時着した、という設定。母船に向かうために必要な15のアイテムに優先順位をつけることが目的です。
宇宙空間という極限状態をイメージしながら、生き残るため、そして母船に戻るというミッションのためにチームメンバーから合意を得なくてはなりません。
このゲームの特徴はNASAが模範解答を示していることでしょう。実際の宇宙飛行士が考える解答にいかに近い優先順位を付けられるかがゲーム攻略のカギになります。
4.砂漠からの脱出
砂漠から、どのように脱出するか考えていくゲームです。脱出系のコンセンサスゲームとしてはメジャーな部類に入ります。模範解答はサバイバルの専門家が作成しています。
砂漠からの脱出に必要なヒントは「ストーリー」です。ストーリーに書かれている情報を正しく認識して、生き残りに必要な方針(必要なアイテムに優先順位をつける)を考えましょう。
ほかの脱出系コンセンサスゲームと違い、ストーリーに重要な情報が書かれているため、その情報から考えられることを根拠にして合意を得ることが重要になります。
5.雪山での遭難
雪山からの脱出方法などを考えるゲームです。チームメンバーは生き残るために、与えられた10個のアイテムに優先順位をつけなくてはならない、という設定です。
10個のアイテムには、ライフル銃やマッチ、板チョコレートなどの生き残るために必要なものがあります。これらのアイテムに自分なりに優先順位をつけてから、ディスカッションによってチームメンバーの優先順位に合意しなくてはなりません。
このゲームで重要なのは、アイテムの優先順位すべてに「根拠」が求められることです。勘に頼って優先順位をつけてしまうと、コンセンサスゲームの本質がわからなくなってしまいます。多数決も厳禁です。10人中8人の優先順位1位がライフルだとしても、残りの二人が違うアイテムなのであれば、コンセンサスを得たことになりません。
根拠を提示しながらディスカッションを通し、チームメンバー全員のコンセンサスを得る大変さを体験するゲームです。
6.船長の決断
航海中、どのように進んでいくかなどを考えるゲームです。このゲームの本質的なテーマは「危機管理能力」です。リスクマネジメントやクライシスマネジメント研修のアイスブレイクとしても活用されています。雪山での遭難のように、10個の意思決定カードに優先順位をつけて沈没寸前の船にアクションを起こさなくてはなりません。
10個の意思決定カードは、国際的な指針である「危機管理6ステップ」を参考にしてつくられています。そのため、リスクマネジメント研修やクライシスマネジメント研修の導入時に、知識の確認などを踏まえてこのゲームを行うとよいでしょう。
7.見えない侵略者
侵略者に関するゲームです。この「侵略者」とは現在災害となっている新型コロナウイルス感染症をイメージしています。チームメンバーは家族という設定で、「侵略者」にどのように立ち向かうのか、そしてどのように日常生活を過ごすべきなのかをディスカッションします。
実際に直面している問題であるため、感染症対策について改めて考えさせられるコンセンサスゲームだと言えるでしょう。
コンセンサスゲームをチームビルディングに活かすときのポイント
最後にポイントを見てみましょう。コンセンサスゲームをチームビルディングやアイスブレイクに活用する際には、次の4つのコツを参加者全員が意識して行うことをおすすめします。
- ゲーム中の雰囲気づくり
- 積極的な参加(発言)
- 他人の価値観を尊重し自分の価値観にしばられない
- 論理的な説明を心がける
それぞれどのようなコツなのか詳しくお話しします。
堅苦しい雰囲気の中で行わない
堅苦しい雰囲気を出さないようにしましょう。ディスカッションをあまり固い雰囲気の中で行ってしまうと、どうしてもほかのメンバーに同調した意見しか出なくなってしまいます。ほかのメンバーの価値観や視点を把握するためにも、リラックスした雰囲気を演出することがファシリテーターには求められます。
アイスブレイクとして行う場合は、事前の説明やファシリテーターの自己紹介の際などに、軽いアイスブレイクをはさんでから行うといいでしょう。
メンバー同士で積極的に参加しながら行う
メンバー全員が積極的に参加するのも大切です。コンセンサスゲームでは、チームメンバー全員の合意を得なければ進められません。積極的に参加していないメンバーがいると、チームのコンセンサスを得るという本来の目的がブレてしまい、得られるはずの学びや気づきが得られなくなるおそれがあります。
積極的な発言はもちろん、参加者は前のめりになるくらいの意識をもってゲームに参加しましょう。ファシリテーターは各チームを巡回した際、積極的に参加していないメンバーが「どうしてそのような状態なのか」を見極めたうえで適切な対応を選択しなくてはなりません。
メンバーの一人とウマが合わないといった場合は、チームシャッフルを行うといったアクションを取りましょう。
自分の価値観にしばられない
自分の価値観にしばられず参加するのも大事です。コンセンサスを得るためには自分の意見をメンバーに理解してもらう「伝える力」も重要ですが、ほかのメンバーの意見を「聴く力」も大切になります。この「聴く力」を伸ばすために重要なのが「自分の価値観にしばられない」ことです。
自分の価値観にしばられた状態でディスカッションを行うと、どうしてもイライラしてしまうことが多くなるでしょう。他人の価値観のもとで構築された意見はすべて否定的に見てしまいがちになります。
コンセンサスゲームのルールとして「相手の意見を尊重する」があるため、自分の価値観にしばられずにゲームを行いましょう。
論理力を活かしてわかりやすくメンバーに説明する
各メンバーが論理力を活かして、わかりやすくメンバーに伝えることを心がけるのも忘れてはいけません。
論理力とは、自分が得た情報をロジカルにまとめてほかの人に伝える力のこと。ゲーム開始前の説明から得られた事実をもとに自分なりの仮説を立てて解答をまとめ、その解答をディスカッションの際に分かりやすく伝えなくてはなりません。
こうだからこう、この事実からこれらの仮説が立てられるといった「根拠」のある意見をディスカッション中に説明できるようにしておきましょう。
まとめ
チームビルディングやアイスブレイクなどに、コンセンサスゲームが適している理由を紹介しました。論破しない。相手を尊重する。相手の意見を否定しないといったコンセンサスゲームのルールは、普段の仕事ではありえないことでしょう。しかし、そのあり得ないルールを守ってプレイすることで新しい発見、新しい気づき、新しい学びを得られるのがコンセンサスゲームの醍醐味です。
今回紹介したコンセンサスゲームやゲームのコツを上手に活用して、実りあるワークショップができるとよいでしょう。
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