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ハグルとは?ルール・やり方・研修での活用方法を解説

目次
「ハグル」は、参加者同士が情報交換や交渉をおこない、より高得点を獲得することを目指す推理・交渉ゲームです。アクワイアなどの世界的に有名なボードゲームを開発したアメリカのゲーム作家であるシド・サクソンが開発者として知られています。ハグルには明確なルールがなく、実施する方々に委ねられることがユニークな特徴とされています。
本記事では、ハグルの概要、実施することで得られるメリットや効果、やり方・用意する物、実施する際のポイント・注意点、研修での活用方法を紹介します。
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ハグル(Haggle)とは
ハグルは、手持ちのカードなどを交渉により交換・獲得し、より高得点を獲得することを目指す推理・交渉ゲームです。
開発者により明確なルールが定められていないというのがユニークな特徴で、詳細なルールはゲームマスター(ゲームの実施を先導する人)に委ねられます。また、参加者にも最初からルールがすべて開示されることはなく、断片的に各参加者に情報が配布されます。そのため、他者との交渉が必須となり、自然とコミュニケーションが促進されます。
ハグルを実施する際は、色付きのチップ(コイン)やトランプなどを使用する方法があります。トランプが最も用意しやすいでしょう。また、各参加者に配布する情報を記載した紙やカードを用意する必要があります。情報カードには、得点を算出するルールを個別に記載します。ルールを定める際には、「2より3は1ポイント高い」のようなシンプルなロジックのルールの他に、特殊な条件を満たすと高得点を得られるルールを含めることがポイントとなります。
ハグルでは論理的に思考して交渉することが求められるため、ロジカルシンキング研修、営業研修、戦略的思考力研修、コミュニケーション研修などのさまざまな研修テーマに適しています。
ハグルを実施することで得られる5つの効果・メリット
ここからは、ハグルを実施することによる効果やメリットについて紹介します。
コミュニケーション促進
ハグルで高得点を獲得し、勝利するためには、多くの参加者と交渉を通じてコミュニケーションを取ることが必須となります。そのため、自然とコミュニケーションが促進され、交流を深めることができます。
戦略的思考力の向上
ハグルの参加者は、勝つための戦略を自分で立てる必要があります。ハグルでは、情報を優先する人、得点に直結するカードを多く集める人など、自身が立てた戦略に応じて、各々が自由に行動することができます。そのため、主体的に考え、戦略を立てることで、戦略的思考力の向上が期待できます。
論理的思考力の向上
ハグルで得られる情報を整理し、戦略を構築していくには、論理的思考力が必須となります。また、論理的思考力は考える力だけでなく、伝える力や、聞く力(傾聴力)にもつながります。さまざまなシーンで論理的思考力が求められるため、スキル向上が期待できます。
交渉スキルの向上
ハグルで自分が期待する成果を得るには、win-winの関係を作ることが大切です。自分がより多くの利益を得るために、相手の利益も考えて交渉することで、自然と交渉スキルの向上が期待できます。交渉スキルの向上を目指す場合には、講師を招き、講義・振り返りの時間を設けると効果的です。
心理的安全性の向上
心理的安全性とは、「安心して自分の意見が言える状態」を指します。心理的安全性が高いと、会議などで躊躇わずに意見を伝えることができたり、人間関係におけるストレスが軽減したりするため、離職率の低下や成果向上などにつながるとされています。
ハグルでは、自分の意思に基づいて他者とコミュニケーションを取ることできます。そのため、安心して自分の考えを伝えられ、心理的安全性が向上すると期待できます。
ハグルのやり方・ルール
ハグルでは、ルールを定める必要があります。トランプと情報カードを使用する場合は、トランプに描かれた数字やアルファベットに基づいてルールを定めるのがおすすめです。例えば、「3種類の絵札(J、Q、K)が揃っていれば10点」、「5つ続く数字(2~6など)のトランプがあれば10点」のように、特殊ルールを含めてルールを定めます。10~20個ほどのルールを設定するのが一般的です。
ハグルを実施する際には、まずルール説明をおこないます。また、トランプや情報カードも最初に配布します。ルール説明が終わったら、参加者が自由に交渉を進めていきます。交渉により交換する対象は情報でもカードでも問題ありません。例えば、相手が持つ情報を貰うかわりに、指定されたカードを相手に渡すということも可能です。
ハグルのルールは、使用する物に基づいて作成します。使用する物の例としては、トランプ、チップ(コイン)、カードなどが挙げられます。トランプを使用する場合は、「2~10のカードは1点」、「1と絵札は2点」のようにトランプ単体の得点をルールとして定めます。また、「3種類の絵札(J、Q、K)が揃っていれば10点」、「5つ続く数字(2~6など)のトランプがあれば10点」のような特殊ルールも併せて定めることで、ハグルの戦略性が高まり、より楽しめるようになります。
ハグルをおこなう際に用意する物
- トランプ
- 情報カード
- 得点計算用のスコアシート
- タイマー(制限時間管理用)
- ペン
- メモ用紙
※ハグルはルールや実施方法を自由に定めることができるため、一例として用意する物を記載しています。
ハグルをおこなう際のルールの一例
- 各参加者に同じ枚数のトランプを配布する
- 各参加者に同じ枚数の情報カードを配布する
- 情報カードには「5つ続く数字(2~6など)のトランプがあれば10点」などの条件を記載する
- 交渉によりトランプや情報カードを交換することができる
- 得た情報はメモすることができる
- 交渉の回数に制限はない
- 最後に集計して最も高得点を得た参加者の勝利となる
ハグルの進め方の一例
- ルール説明:ゲームマスターかファシリテーターがルールを説明し、参加者にトランプと情報カードを配布します。各参加者が持つ情報はそれぞれ異なります。
- 交渉時間:制限時間(20~30分程度)内に参加者同士で自由に交渉をします。交渉なので、必ずしも相手の要望を聞く必要はありません。また、相手から先に交渉を仕掛けられた際に、逆に交渉をし返すこともOKです。相手が得する条件を設定しつつ、自分のほうが大きなメリットを得られるように交渉することがポイントとなります。
- 得点計算:制限時間が終了した後に、集計・得点計算を行います。最も高得点を獲得した参加者の勝利となります。
- 振り返り:参加者同士で振り返りをおこないます。また、アンケートを実施し、次の機会に活かすことも重要です。
ハグルを実施する際のポイント・注意点
以下では、ハグルのポイントや注意点について紹介します。
ゲームマスターが行動を促す
ハグルを初めて体験する参加者が多い場合は、どのように他者とコミュニケーションを取れば良いかがイメージできず、積極的に行動できなくなる可能性があります。ゲームマスターやファシリテーターが空いている人を指定して交渉するように促し、参加者がゲームに入り込めるようにサポートすることが大切です。
特殊ルールを設ける
シンプルなルールだけにすると、各参加者の間で差がつきにくくなったり、情報カードをたくさん得た人が損をしやすくなったりする可能性があるため、特殊ルールを設け、情報カードの価値を高めることが重要です。
情報カードの価値が高いと、先に情報カードを集めて優位性を高め、効率的に欲しいトランプを集めるという戦略が立ちます。ただし、特殊ルールの内容について参加者は知ることができないため、ハグルを進めていきながら、情報カードの重要性に気づき、戦略を再構築していく形になります。交渉を進めていきながら、気づきを得て、戦略を再構築できるところにもハグルの醍醐味があります。
振り返りをおこなう
ハグルをおこなう際の勝者は1人ですが、各参加者が異なる気付きを得られ、それを共有し合ってスキルアップにつなげることが重要となります。ハグルを実施する際には、得点の集計や勝者の発表をした後に、グループごとや全体で振り返りをおこない、得られた気づき・学びを共有する時間を設けましょう。
また、振り返りに合わせてアンケートを取り、その後の実施に活かすことも大切です。
ハグルを研修で活用する方法
ハグルは、コミュニケーション研修やチームビルディング研修、ロジカルシンキング研修などのさまざまな研修テーマに適しています。研修を実施する目的に応じて、ハグルを有効活用できるように研修プログラムを組みましょう。
また、ハグルでは、コミュニケーションスキル、交渉スキル、戦略的思考力、論理的思考力などのさまざまなスキルが求められるため、研修で取り扱うスキルと紐づけて、ゲーム体験と講義を組み合わせることも効果的です。ゲーム体験を通じて、気づき・学びを得られ、主体性も高まります。
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まとめ
ハグルは、自由にルールを定めて実施できる推理・交渉ゲームです。トランプなどを活用することで手軽に実施でき、研修や懇親会などで参加者のコミュニケーションを促進させることができます。
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