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OODA LOOPとは?基本情報やビジネスにおけるメリット・デメリット

日本ではPDCAを用いる企業が数多くありました。しかし、近年ではPDCAの代わりとしてOODA LOOPというフレームワークが注目されてきている状況。OODA LOOPとは、どのようなフレームワークであるのか興味を持っている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、OODA LOOPの基本情報やビジネスにおけるメリット・デメリットなどを紹介します。OODA LOOPの導入を検討している方やPDCAに限界を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

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OODA LOOPの基本情報

まずは、OODA LOOPの基本情報から見ていきましょう。OODA LOOPとは、一体どのようなフレームワークなのでしょうか。

OODA LOOPは空軍から生まれた!?

OODA LOOPはビジネス向けに生まれたフレームワークではありません。OODA LOOPはアメリカ空軍のジョン・ボイド大佐が朝鮮戦争の空中戦についての考えをベースにして生み出したフレームワークです。軍事行動における指揮官の意志決定に用いられていました。

結果としてOODA LOOPは、アメリカ全軍だけに留まらず、NATOや中国軍、ロシア軍といった世界各国の軍隊にも認知・活用されるようになったのです。日本では、OODA LOOPを一部改訂したIDAサイクルが生まれました。

軍事からビジネスへ

軍事的な戦略を大きく変えたとされるOODA LOOPですが、イギリスの国際政治学者であるコリン・グレイといった人物の影響により軍事以外の分野でも適用できると評価されました。その結果、ビジネスにも取り入れられるようになり、欧米のビジネス業界における基本戦略として使われるほど発展。事実、アメリカにおいてはビジネススクールでOODA LOOPが教えられています。

日本では、PDCAの代わりになる存在としてOODA LOOPが注目されるようになりました。実際にOODA LOOPを取り入れた企業も現れるようになり、OODA LOOPを教える研修も生まれました。まだ日本では認知度の低いフレームワークですが、今後取り入れる企業が増えれば、欧米のようにOODA LOOPがビジネスの基本戦略となるかもしれません。

PDCAOODA LOOPの違いと求められる理由

冒頭で述べたように、日本ではビジネスの基本戦略として、PDCAを用いる企業がほとんどでした。しかし、現在は徐々にOODA LOOPへ切り替える企業も現れるようになっています。その理由とは一体何なのでしょうか。
PDCA
の違いと、OODA LOOPが選ばれるようになった理由を見ていきましょう。

それぞれ流れが異なるため

PDCAOODA LOOPの大きな違いは、サイクルの順番です。PDCAは「計画して行動する」という流れであるのに対し、OODA LOOPは「状況判断を行った上で、とりあえず行動してみる」という流れで進められます。そのため、PDCAには向いていなかった新商品の開発や、新規事業の計画などにもOODA LOOPが活用できます。

AISNSが発展したため

AISNSを活用した事業が増えつつありますが、そのこともOODA LOOPが注目される理由です。どちらも市場を著しく変化させている要因であり、特にAIは今後の発展次第でさらに重要な存在となるかもしれません。

そのことを考えると、PDCAよりも迅速な行動が可能なOODA LOOPのほうが適しているといえるでしょう。PDCAのように目標を立ててから行動していると、市場の波に乗り遅れてしまいます。そういった背景からも、OODA LOOPが注目を集めています。

PDCAが時代に合わなくなったため

PDCAは現代のビジネス現場には合っていないフレームワークとまで呼ばれています。なぜなら、著しく変化する現代社会の流れに追いつけないため。OODA LOOPは現状を判断した上で行動するため、その場に応じた臨機応変の対応ができます。 

しかし、PDCAには状況を読む内容が含まれておらず、過去の流れを汲み取ることしかできません。その結果、段々と時代の流れと差が開いてしまい、製品やサービスの売り上げが下がってしまう可能性あります。だからこそ、PDCAからOODA LOOPへと切り替える流れが増えてきているのです。

OODA LOOPの手順

OODA LOOPは、「Observe」「Orient」「Decide」「Act」という手順で進められます。OODA LOOPを回す上では覚えておくべきことであるため、この機会にそれぞれどのような内容なのか理解を深めておきましょう。

1.Observe

Observe」は、観察という意味。製品やサービスを売り出したい市場や顧客、競合となりうる企業を調査して、状況判断に必要な材料を集めます。この際、過去の経験や偏見などに左右されないよう気をつけてください。できる限りフラットな視点で調査することにより、ありのままの状況を調査できます。

2.Orient

Orient」は、状況判断や方向付けという意味。「Observe」で集めた情報を分析し、どのような状況なのか博します。市場を調査することで、予想以上に競合が少ないおかげで参入しやすいなどの発見があったり、反対に競合が多すぎて参入が困難と判断できる材料が見つかることもあるでしょう。状況を把握できたら、方向性を決めます

Observe」に関しては、素早い判断が重要となります。もし判断が遅くなってしまうと、調べた情報が古くなって使い物にならなくなってしまいます。最終的な意思決定のスピードにも関わることであるからこそ、状況判断は素早く行いましょう。

3.Decide

Decide」は、意思決定という意味。「Observe」と「Orient」による結果から、実行する前の意思決定を行います。意思決定といっても、ただ実行することを決めるだけではありません。実行する上でのプロセスや具体的なポリシーなども「Decide」で決めていきます。

4.Act

Act」は、実行という意味。Decide」での決定に基づいて、実際に行動します。「Observe」から「Act」までの手順がOODA LOOPにおける1サイクル。何度もサイクルを回すことで、高い効果を期待できます。

OODA LOOPをビジネスに取り入れるメリット

ここまで読んだ方の中には、「OODA LOOPって本当に仕事で必要なの?」と思った方がいるかもしれません。確かに、人によっては日頃の業務でOODA LOOPを意識することは面倒に思えるでしょう。しかし、OODA LOOPをビジネスに取り入れることで、以下のような効果を得られます。

臨機応変に対応できる

臨機応変に対応できる点は、OODA LOOPの最大のメリットです。
本記事で触れた通り、OODA LOOPは「状況を判断した上で、とりあえず行動してみる」ことが大前提。
著しく社会の流れが変化する昨今において、状況に対応できる力は非常に重要です。特に、ファッション業界などのような、トレンドを重視するような分野では、状況判断は必要不可欠です。
OODA LOOP
を導入すれば、サイクルを繰り返していく中で臨機応変に対応できる力を養うことができます。

問題への対応が素早くなる

OODA LOOPは状況判断したらすぐ行動するという流れで進めるため、何らかの問題が生じたときでも素早く対応できます
仮にPDCAをベースとしている場合、上司など上の立場にある人物による計画が決まってから進めるケースが多いもの。スピード感に欠けてしまうのが難点です。
素早い対応力・行動力を重視するなら、ビジネス現場に導入するフレームワークを、PDCAからOODA LOOPへ切り替えてみると良いでしょう。

また、素早い対応力は、生産性を高める上で重要な存在です。社員一人ひとりにある程度の裁量を任せやすくなるだけでなく、迅速な判断を下せるようになります。結果的に時間の有効活用につながるため、生産性の向上が期待できます。

見通しが立てにくい場合でも活用できる

OODA LOOPは、PDCAとは異なり目標を決めません。そのため、見通しが立てにくい場合でも活用できます。たとえば新規事業を行う際、どのくらいの数値を目標とすればいいのか迷うことでしょう。しかし、OODA LOOPでは目標設定が設けないため、すぐに行動に移せます。サイクルを回していくことで、どのくらいの数値を目指せばいいのか把握できるようになるでしょう。

責任感を持ちやすくなる

OODA LOOPは、企業全体に対するフレームワークというよりも社員一人ひとりや小さなプロジェクト単位に向いているフレームワークです。小規模な範囲に適用されるため、自己決定による責任感を持ちやすくなります。

責任感があれば、業務に対してこれまで以上に自分の意識を持って行動できるでしょう。行動への根拠も生まれることから、安易な行動による無責任な失敗を防げます。従業員のトラブルを減らしたい場合にもOODA LOOPがおすすめです。

OODA LOOPをビジネスに取り入れるデメリット

OODA LOOPを取り入れることで、臨機応変な対応力や責任感などが持てるようになるメリットがあります。しかし、一方でデメリットもあります。
一体どのようなことがOODA LOOPのデメリットなのでしょうか。

組織をまとめることが難しくなる

上記で述べたように、OODA LOOPは社員や小さなプロジェクトに向いているフレームワークです。社員一人ひとりが主体的に行動すること自体は良いことですが、組織をまとめにくくなるという欠点も生じます。

どれだけ社員一人ひとりが動いていたとしても、企業という組織に属していることに変わりはありません。だからこそ、社員全員が目指すべき目標やビジョンを設定してみましょう。そうすることにより、社員全員の共通認識が生まれるようになり、組織としてまとまりやすくなります。

個人の能力次第で効果が左右される

OODA LOOPは個人単位で用いられやすいフレームワークだからこそ、その人の能力次第で効果が左右されてしまいます。たとえば、常に計画を立てて慎重に行動している方の場合、状況判断だけで行動することに不安を感じOODA LOOPをうまく活用できないかもしれません。

OODA LOOPは、何度も繰り返し使っていくことで自分のものになります。最初はどんな人でも戸惑うかもしれませんが、1回試して「合わない」と判断するのではなく、何度も繰り返して試してみた上で判断しましょう。

そもそもOODA LOOPの内容自体が難しい

OODA LOOPは「Observe」「Orient」「Decide」「Act」で成り立つフレームワークですが、根本的な部分まで把握するのは困難であるとされています。なぜなら、OODA LOOPが意図している内容の領域が広すぎるためです。OODA LOOPは軍事の分野で生まれたものであり、その意図を探ろうとすれば戦略論や数学、認知科学などの領域まで理解しないといけません。

OODA LOOPの内容自体が難しい理由は、もう1つあります。それはOODA LOOPを提唱したジョン・ボイド大佐による解説本がないことです。ジョン・ボイド大佐は書籍を一切残しておらず、論文も難解な内容であるがゆえに簡単に理解できるものではありません。OODA LOOPを解説した文献がないからこそ、なおさら根本的な内容の把握が難しくなっているのです。

実行後のチェックが欠けやすい

PDCAにはあってOODA LOOPにはないものとして、実行後のチェックが挙げられます。PDCAには実行後のチェックが含まれているため、実行したことで判明した改善点や問題点などを把握できました。しかし、OODA LOOPは実行した後にチェックするという項目がないため、製品やサービスの問題点を見逃してしまう恐れがあります。

ただ、OODA LOOPの「LOOP」を見直すと考えるケースもあります。もしOODA LOOPが円滑に回っていないときや効果が得られていないときは、ただサイクルを回すのではなく、OODA LOOP全体を見直してみると良いでしょう。もしかすると、OODA LOOPがうまくいかなかった問題点や円滑に回すための改善点が見つかるかもしれません。

OODA LOOPの学び方

根本的にOODA LOOPを理解するのは難しいですが、ビジネスに活用する上で必要なOODA LOOPの内容を理解することはできます。主な方法として2つあるため、自分のあった学び方を選んでみましょう。

本を読む

書店やネットショップにはさまざまなビジネス本があり、よく購入している方もいることでしょう。その中にはOODA LOOPに関する内容もあるため、実際に本を買ってみてはどうでしょうか。本であれば、直接書き込んだり付箋を貼ったりして、自分なりに分かりやすく学習できます。

ただし、個人の読解力や勉強度合いによってOODA LOOPへの理解度は変わります。自主的にOODA LOOPを勉強するなら問題ありませんが、会社として社員に教育する場合には注意したほうがいいでしょう。

研修を受講する

OODA LOOPの学び方として、本を読む以外に研修を受講する方法もあります。具体的な研修は後ほど紹介しますが、研修であれば対象の社員をまとめて教育できます。理解度の差も生まれにくくなることから、社員一人ひとりにOODA LOOPを教えたいときにもおすすめです。

ただし、研修を開催するとなればさまざまな準備が必要です。会場費といったコストもかかってしまうため、ある程度予算を用意しておかなければなりません。特に外部のサービスを利用する場合、なおさら費用が重要なポイントとなります。

OODA LOOPが学べる研修とは?

OODA LOOPが学べる研修としては、主に2つ挙げられます。それぞれどのようなものなのでしょうか。

サバ研

「サバ研」は、株式会社IKUSAが行っている実践型OODA LOOP研修。サバイバルゲームとビジネス研修を組み合わせたものであり、楽しみながらOODA LOOPを学べます。頭と身体を駆使して学ぶからこそ、OODA LOOPを習得しやすくなるでしょう。

サバイバルゲームと聞くと、「なんだが危険そうだし、玉が当たったら痛そう…」と思うかもしれません。しかし、「サバ研」では専門スタッフが安全管理を徹底的に行っています。その上、当たっても痛くないレーザー銃も用意されているため、痛みに不安を感じる方でも安心して楽しめます。

「サバ研」では、3つのプランが用意されています。プランによって所要時間や食事・宿泊の有無が異なるため、内容や予算に合わせて選ぶようにしましょう。また、研修の最後にはミッションの内容を振り返る時間もあるため、どのようなことを学んだのか復習できます。

ちなみに、株式会社IKUSAでは「体験型合宿研修」や「チャンバラ合戦IKUSA-」などのPDCA研修も用意されています。こちらも実践型で学べる内容であり、楽しみながらPDCAについての理解や使い方を習得します。もしPDCA研修を開催したいのであれば、「体験型合宿研修」や「チャンバラ合戦IKUSA-」をチェックしてみましょう。サバ研の資料ダウンロードはこちら

戦闘型OODAループ研修

株式会社K-7による「戦闘型OODAループ研修」では、元自衛官の講師からOODA LOOPを学びます。名前通り戦闘を織り交ぜた実践形式の研修で、こちらも頼みながら学ぶことが可能。安全なレーザー銃とセンサーを装備し、拠点占領や人質の確保といったミッションにチャレンジします。

「戦闘型OODAループ研修」の場合、戦闘と講義を組み合わせた内容です。戦闘パートでは、OODA LOOPを素早く回しながら理解を深めます。講義パートでは実践の振り返りも含めつつ、実際の業務でどのようにOODA LOOPを用いればいいのか学びます。

「戦闘型OODAループ研修」はさまざまな研修で活用できる内容です。そのため、新入社員から中堅社員、幹部に至るまで幅広い方におすすめ。チームとしての行動も求められることから、チームビルディング研修として取り入れることも検討してみてください。

参照:戦闘型OODAループ研修

OODA LOOPでビジネスの成長を!

今回は、OODA LOOPの基本情報やビジネスに取り入れるメリット・デメリットなどを紹介しました。OODA LOOPはもともとアメリカ空軍で生まれたフレームワークですが、現在ではビジネスにも活用されています。メリットとデメリットがあるため、双方確認した上で実際の業務に取り入れてみてはどうでしょうか。

 

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旅行系からビジネス系に至るまで、幅広いジャンルを執筆するWebライター。国内外を旅しながら、記事を書いています。

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