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社会人基礎力としてのロジカルシンキングとは?身につけるメリットや効果的な鍛え方を紹介

社会人になると、働く上で覚えることや課題が次々に出てきます。積み重なるタスクを効率的にこなせず、自信をなくして早々に退職してしまう新入社員が後を絶たないのが現状です。

そこで社員の早期離職を防ぐ手段の一つとして、企業では「論理的思考(ロジカルシンキング)」に注目しています。ロジカルシンキングを身につけることで、社会人基礎力のベースを整えることが可能です。

この記事では、ロジカルシンキングの概要や身につけるメリットを解説するとともに、ロジカルシンキングの効果的な鍛え方をご紹介します。

 

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「論理的思考(ロジカルシンキング)」とは?

ロジカルシンキングとは「~だから、○○になる」といったように、ものごとを筋道立てて、論理的に理解する思考法のことです。

他者との会話や仕事は、ものごとが複雑に絡み合っていたり、余分なものや不要なものがくっついていたりするものです。これらを削ぎ落としてシンプルな内容に整理できれば、すんなりとものごとを理解できるようになります。

また、ロジカルシンキングは過程の関係性を明確にできるため、問題が起きた際の原因特定や、解決策の考案にも役立つスキルです。

新入社員がロジカルシンキングを身につける3つのメリット

新入社員が「社会人基礎力」としてロジカルシンキングを鍛えることには、さまざまなメリットがあります。ここでは以下の3つを例に挙げ、それぞれについて解説していきます。

  1. コミュニケーション能力が高まる
  2. 問題解決能力が高まる
  3. 業務の生産性が高まる

ちなみに、社会人基礎力とは、以下のように分類される能力です。

3つの能力12の能力要素
前に踏み出す力主体性、働きかけ力、実行力
考え抜く力課題発見力、計画力、創造力
チームで働く力発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力

1.コミュニケーション能力が高まる

ロジカルシンキングが身につくと、相手のいいたいことを的確に理解できるようになります。さらに、話し方も明快になって矛盾も生じないため、聞き手も何をいいたいのかが理解しやすいでしょう。聞く方も話す方も意思の伝達が上手くなることから、コミュニケーション能力が高まります。

仕事においては、社内でのプレゼンテーションなど、「誰かに何かを説明する」ことが得意になります。筋道を立てた説明ができるため、話す内容の説得力が増して良い反応を得やすくなるでしょう。

2.問題解決能力が高まる

仕事でトラブルが発生した場合には、できるだけ早く解決したいものです。そこで「~だから、○○になる」といったロジカルシンキングができるようになっていると、起こった事態を分析して遡り、原因を解明することができます。

原因さえわかれば、解決策も立てやすくなります。さらに、トラブルの原因と解決策について的確で論理的な説明ができるため、より迅速な対応が可能になるでしょう。

問題解決能力が高くなれば、チームで働く際に中心的な立場になることが増えます。いわば、ロジカルシンキングは「チームリーダーの資質」でもあるのです。

3.業務の生産性が高まる

ロジカルシンキングとは、不余分なものを削ぎ落として必要なものを見つけ出すスキルともいえます。そのため、仕事を進める上で発生するさまざまな無駄を発見することが可能です。

たとえば、上司の指示がいつも簡潔で的確とは限りません。ダラダラと関係ない話を織り交ぜるがゆえに、肝心の指示がぼやけてしまう方もいます。

こうした場合にも、ロジカルシンキングが身についていれば、指示の部分を的確に抜き出して理解できるのです。上司に何度も指示を確認する必要がなくなり、タイムロスが少なくて済みます。

無駄をなくしてやるべきことを明確化させれば、優先順位がつけやすく、効率的に仕事をこなせるようになります。

 

参考:社会基礎力とは?構成要素や必要性、高めるために必要なこと | あそぶ社員研修

ロジカルシンキングを効果的に鍛える3つの方法

ロジカルシンキングは思考法ですが、ただ頭の中で考えるだけで鍛えるのは難しいでしょう。概要をインプットしたら、アウトプットを繰り返して鍛えるのが手っ取り早い鍛え方です。ここでは、ロジカルシンキングを鍛えるのに効果的な3つの方法をご紹介します。

1.「結論→理由」の順番で説明する

説明を簡潔で明快なものにするために、最初に結論を述べるようにしましょう。文章では「起承転結」の流れが一般的ですが、会話で結論を最後にしてしまうと、相手に聞いてもらいにくくなります。

まずは結論を伝えてから理由を述べ、結論を補強していきます。そうすることで、話に強い説得力が生まれて相手に受け入れてもらいやすくなるでしょう。

2.相手が知っている言葉で説明する

たまに、「難しい言葉を使う=頭が良い」と誤解している方もいますが、本当に頭が良い方は、相手のレベルに合わせてスムーズに会話ができるものです。

子どもや学生、同年代や年配の方など、年齢や立場によって相手が知っていいる言葉の種類や数は異なります。それを察して相手に伝わる言葉を選んで話せば、相手もこちらのいいたいことをすんなりと聞き取ってくれるでしょう。

3.短い言葉で具体的に説明する

冗長な話は、相手に聞いてもらいにくいです。最初は聞いていたとしても、長すぎると話の要点がわからなくなり、最後には理解することを諦められてしまいます。こちらの話を確実に聞いてもらうためには、できるだけ言葉を端的にする必要があります。

さらに、具体的な内容を含めると相手に伝わりやすくなるでしょう。「なるべく早く提出します」と伝えるよりも、「明日の午後までに提出します」と伝えた方が相手も安心します。抽象的な表現をよく使う方は意外と多いため、自分の普段の話し方を振り返ってみましょう。

社員研修でロジカルシンキングを鍛えるためにおすすめの企画5選

ロジカルシンキングを鍛える方法を学んだ後は、それらを実践できる企画を社員研修で行ってみましょう。ここからは、特におすすめの企画を5つご紹介します。

マーダーミステリー研修

「マーダーミステリー研修」とは、体験型の推理ゲームを題材とした研修プログラムです。参加者には「刑事」「犯人」など登場人物の役割が与えられ、その役を演じながら誰が犯人であるかを推理していきます。

やり方

  1. 台本に従って物語を進める
  2. 犯人は犯人であること、それ以外は自分の秘密を隠しながら情報交換していく
  3. 事件解決を目指し推理する

当然、犯人役の方は自分が犯人であることを隠しますので、他の参加者は情報を集めて状況証拠を積み上げる必要があります。犯人側は自分の正体がバレないよう、巧妙な駆け引きをしなければなりません。このプロセスをとおしてロジカルシンキングが鍛えられていきます。

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合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE

「合意形成研修 コンセンサスゲーム ONLINE」は、複数名の意見をすり合わせ、最終的に合意に至ることを目的に行うゲームです。

サバイバルものや防災ものなど設定はいくつかありますが、基本的に以下の流れで進行します。

  1. 予期せぬ問題が発生する
  2. 対処法をまずは個人で考える
  3. 次にチームで対処法を考える
  4. 専門家の結論と比べ、自分のチームの対処法の妥当性を確認する

このうち、「3.次にチームで対処法を考える」で合意形成のプロセスを学びます。チームとしての意見を出す必要があるので、メンバーごとに意見を出した後、価値観や考え方の異なる意見を整理して、もっとも合理的な結論にまとめる過程でロジカルシンキングが鍛えられます。

オンラインだけではなく、リアルでも実施することができます。

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ヒアリングチャレンジ

「ヒアリングチャレンジ」は、提案型営業を体験できるカードゲームです。提案型営業をする上で、顧客のヒアリングは欠かせません。ヒアリングで顧客のニーズを読み取ることで、最適な商品を紹介するのです。

やり方

  1. 参加者は車の販売員となる
  2. ヒアリングカードの質問に従って10枚カードをめくる
  3. その10枚にある情報をもとに、最適な商品を選んで提案する
  4. 提案が終わったら、本当にヒアリングした内容と合っているのかをチーム内で振り返る

ヒアリングチャレンジをとおして、「What(何が欲しいか)」だけでなく、「Why(なぜ欲しいか)」も重要な情報であることが学べます。このようにロジカルシンキングは、集めた情報から最適な商品を選び出す過程で特に鍛えられるでしょう。

ジョブスタ

「ジョブスタ」とは、20年後の未来でも必要とされる職業を考えることで、自身の仕事に対する考え方を再認識できるカードゲームです。内容的には新入社員に最適といえます。

やり方

  1. 参加者は「将来の社会状況」「主要産業」「基本的な職業」を示した3種類のカードをもとに、未来に活躍する職業を自身で考えてプレゼンする
  2. もっとも魅力を伝えられた参加者にポイントが加算される

プレゼンに説得力を持たせるには、「~だから、〇〇の職業が活躍する」といった根拠も伝えなければなりません。結論と根拠を合わせた説明を考えるプロセスで、ロジカルシンキングが鍛えられていきます。

野球のポジション当てゲーム

「野球のポジション当てゲーム」は、参加者が持つバラバラな情報を集約して、「誰がどのポジションなのか」を推理するワークショップです。

やり方

  1. 45人の班に分かれる
  2. 参加者一人ひとりに「とある野球チームのメンバーの情報」が書かれたカードを数枚ずつ配る
  3. 参加者は口頭で自分のカードの情報を班員に伝え、全員に情報を共有する

このゲームでは、情報の伝え方や聞き取り方、まとめ方を学ぶことができます。そして、まとめた情報から答えを導き出す過程でロジカルシンキングが身についていくのです。

あそぶ社員研修(研修テーマ例・内容)

あそぶ社員研修」は、アクティビティと専門講師による講義、ワーク、振り返り・解説を一体化させることで、座学・実践を通じて研修の内容を深く理解し、翌日から業務で活用する具体的な方法まで学べる研修プログラムです

例えば、PDCA研修ではロケットの制作・打ち上げに関するシミュレーションを行うアクティビティ「ロケットPDCA」を実施し、短時間のうちにPDCAサイクルを回すことを体験することで、講義・ワーク・振り返りなどによる学びを最大化させます。

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■研修テーマ・アクティビティの例

  • コミュニケーション研修(謎解き脱出ゲーム)
  • ロジカルシンキング研修(リアル探偵チームビルディング)
  • クリティカルシンキング研修(混乱する捜査会議からの脱出)
  • PDCA研修(ロケットPDCAチャレンジ)
  • 合意形成・アサーティブコミュニケーション研修(コンセンサスゲーム)

まとめ

若手社員は、社会人基礎力にプラスして「ロジカルシンキング」を身につけておくと、スムーズに仕事をこなせるようになります。企業としても、社員の早期退職を防ぎ、仕事に少しでも早く対応できるようになってもらうために、ロジカルシンキングの研修は欠かせないものです。

ロジカルシンキングは思考法ですが、アウトプットの訓練を重ねることで定着度を高めることができます。この記事で紹介した企画は、効率よくロジカルシンキングを鍛えるのに役立つものばかりですので、ぜひ研修に取り入れてみてください。

 

あそぶ社員研修」は、受講者全員が没入して取り組むアクティビティ・振り返り・講義をブリッジすることで学びを最大化させ、翌日から業務で活かせる知識・スキルが身につく講義・アクティビティ一体型の研修プログラムです。
アクティビティが受講者の主体性を高めてコミュニケーションを促進させ、スキルアップやチームビルディングをはかれます。

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